ガルパイベントストーリーWelcome to Open School!の感想です。
あらすじ
蔵で練習していたポピパは、学校行事の話をしていました。生徒会から花女のパンフレットを作り直すことを依頼された有咲は、ポピパのみんなに紹介し、協力して作り直すことになりました。
感想
ポピパとしての仲の良さが前面に出ていて温かい気持ちになります。
今回のイベント楽曲はPhotographという新曲で、このイベントストーリーを踏まえた歌詞となっています。おたえは相変わらずうさぎが大好きだったり、りみりんはお姉ちゃんの缶コーヒーの思い出を語ったり、有咲は生徒目線での学食のエピソードだったり、それぞれ思い思いのエピソードを語っています。
その中でも注目だったのが、沙綾と香澄の歌詞です。
沙綾の“この門で出会ったキミの吐息”とはストーリー中でも説明があった、香澄が沙綾と初めて出会い友達になった特徴的なシーンです。これが沙綾だけでなく、香澄としても重要なエピソードとして思い出に残っていたという描写がたまらなく嬉しかったですね。(沙綾が、香澄の夢に共感する反応をした初めての人だったのでは?という考察もあります。香澄にとっても重要なエピソードであった。)
一方、香澄の思い出はストーリー中ではっきりと明言が無く、歌詞では“大切な友達と仲直り出来た日”となっていました。これは香澄目線でもナツ目線でも、沙綾と仲直りできた文化祭ライブであり、文脈が重なりますね。ここが素晴らしくて感動してしまう部分です。
今回のイベストは、特に沙綾とナツの掛け合いが尊すぎて目頭が熱くなりました。
個人的に沙綾とナツの関係は、白鷺と瀬田の関係に似ていると思っています。瀬田は白鷺にとって特別な存在になれず、ナツも沙綾にとって特別な存在にならないところです。しかし、どちらの関係性も相手を想っているからこそ温かく、これが残酷なんですよね。
ポピパがパンフレット作りをしていることを聞きつけたナツが沙綾に話しかけても…
ナツ「いや、ポピパのみんなが作るなら、何か面白いパンフレットになりそうだし、楽しみにしとく」
(中略)
沙綾「うん、ありがと。……あ、香澄から連絡だ。ごめん、ちょっと行くね!」
とかわされてしまう。
このセリフを話すナツは一体どんな気持ちだったのだろうか……
また、中盤では…
ナツ「けどさ、おもちゃ集めのときも思ったけど、ポピパってホントに活動的だよね。なんていうか、いつの間にかみんなを巻き込んじゃう感じ」
沙綾「たぶん……っていうか絶対。香澄の影響だね」
ナツ「いやいや、最近は沙綾もそんな感じするけど?」
沙綾「今回のことだって、元はと言えば沙綾のアイディアなんでしょ?牛込さんから聞いたよ」
と、香澄やポピパに影響されて活動的になったことを指摘されます。
そんな沙綾を自身で「欲張り」と表現して自省しようとしますが、沙綾の発言を聞いて、
と語るナツ。
と精一杯誇張するナツの気持ちを沙綾は考えたことがあるのだろうか……
まとめ
とはいえ、ポピパの理念に共感した沙綾の成長をカメラで表現して下さっているストーリー展開には有難さしかないです。
以前考察した通り、沙綾にとってカメラとは、“キラキラドキドキを保存するものとしての写真、そのためのカメラという捉え方”をしています。*1
体験を重要視する沙綾らしい考え方で学校行事を捉えることは私にとって新鮮でした。
「学校行事なんてめんどくさいもの」 と私は学生の頃に思っていたので、こういう考え方を身に付けていたらあの時楽しめたのだろうなあ…と少し寂しくもなりました。沙綾ちゃんにはもっと“欲張り”になって、報われてほしいですね。