虹ヶ咲1期感想(前半)【週間日記 #36】

Dアニメで虹ヶ咲1期観てます!特にお気に入りの回の感想を残します!

 

1話

諦めかけた夢を追う少女たちの物語。導入回。

 

「かわいい」服に対する好きという価値観を、もうそういうのは卒業だと否定する歩夢。歩夢は、「好き」を貫きたい気持ちはあるけれど、前に出していけないもどかしさを抱えている。それは、せつ菜のライブを見た後も変わらなくて、胸を貫く衝撃を浴びた侑との対比が寂しい。

“明日もまた同じ日が来るのだろう。幸福は一生来ないのだ。けれども”

侑がスクールアイドルに感じた思いを語り、歩夢が受け止める。自分の「好き」を貫くために歩み始めた歩夢が眩しい。この変化は、“「いつだって私は、歩夢の隣りにいるよ!」”と歩夢を励ます侑の温かさがあってこそだと感じた。侑の承認が、歩夢を動き出させた原動力になっていると思う。

 

1話を観て、めっちゃバンドリじゃん!ってなった笑 バンドリ1期1話と交互に見比べてみると面白い気がしてる。

「かわいい」服に対する好きという価値観を、もうそういうのは卒業だと否定する歩夢が戸山明日香と重なる。戸山明日香は3期まで夢を諦めるキャラクターだったけれど、歩夢は変わることができた。

夢を語るライブを披露したせつ菜は、Glitter*Green(グリグリ)と重なる。バンドリは、ランダムスターを見つけ、SPACEを訪れた戸山香澄が、とあるグリグリのライブで「偶然」夢を受け継ぎ、4人の仲間を見つけ、夢を撃ち抜くポピパの物語が「必然」的に始まった。一方せつ菜は、せつ菜自身もまた自分の夢を諦めきれないキャラクターとして描かれ、夢の“卒業”公演としてライブを「偶然」披露しているが、通りかかった歩夢や侑にとっては、スクールアイドルとしての人生(夢)を目指す転機であり「必然」であった。この、「偶然」と「必然」が交差する瞬間が美しい。

 

3話

せつ菜回。

優木せつ菜としての活動を辞め、生徒会長として過ごす菜々。ラブライブ!はスクールアイドルとそのファンにとって最高のステージであり、勝利に必要なのはメンバーが一つにまとまることだと考え、衝突してしまった。せつ菜の大好きは自分本位なワガママに過ぎなかった。

価値観の多様性が正義とされる現代社会において、これは誰もが抱える問題である。私の大好きは、必ず誰かの大好きを否定することになる。誰かの大好きを否定したくないのであれば、その解は、大好きから撤退することである。論理的には全く正しい。

 

せつ菜を救ったのは、侑の大好きであった。つまり、誰かの大好きではなく、私のために、応援してくれるファンのためにスクールアイドルを続けてほしいというワガママ。ワガママが承認されたことで、せつ菜は自分のワガママを押し通す決意を持つことができた。

 

せつ菜の本質は「優しさ」だと思っていて、「優しい」からこそ、誰かの大好きを否定することができず、猫を追い出すこともできず、他人から期待される役割を演じていた。「期待されるのは嫌いじゃなかったけど、一つくらい自分の大好きなこともやってみたかった」という台詞が、深く突き刺さった……

 

6話

璃奈回。

同好会のPVを見たクラスメイト達からライブを開催してほしいと希望され、ライブの開催を決意する璃奈。同好会への入部をきっかけに自分を変えることができたと思っていたけれど、ガラスに写りこんだ自分を見て、変われないと逃げ出してしまう。

 

このブログで語っている役割の問題かな。つまり、『段ボールを被り、友達を拒否する』自己・役割を演じていて、それが自己だと思っているから、本質を変えることが難しい。

でも、みんなの知っている璃奈の姿は、役割を演じる璃奈なんですよね。だから、必ずしも苦手な自分を開示する必要はない。同好会のメンバーに役割を演じる璃奈が承認されることで、役割を演じる自分を肯定することができるようになったんだと思う。

得意なテクノロジーの技術を通じて、困難を乗り越えていく描写に勇気をもらいました。