ソロライブに行こう!全てがソロライブにある。
様々な声優ソロライブに参加してきた自分の感覚として、声優ソロライブには共通点がある。それは、ライブを通じて「私(演者)が歌う理由」をファンに向かって伝えてくれることだ。
例えば歌手のライブの場合、とにかくファンを盛り上げてくれることが多い。コロナ禍の場合、「(コロナで)みんな大変な世の中だけど、今日だけは忘れて楽しもう!」的なMCが多かったと思う。ほかにも、「今日は○○に沿ったセトリを組んできたので、楽しみにしててね!」的なパターンもある。
一方で、声優のライブの場合、「私(演者)が歌う理由」を語ってくれることが多い。ライブを通して、何を伝えたいのか。伝えたいものを表現する場がライブなのだ。
なぜこの違いが生まれるのだろう。私は、歌手と声優で「ライブの役割」が異なるからだと推測している。
歌手は、歌を歌うことが本業であるために、ライブは定期的に開催しなければならないものである。だから、ライブに参加してくれるお客様が、自分の歌でいかに満足して帰ってもらうかが大切になってくる。一方、声優は、歌を歌うことが副業であるために、アーティスト活動を行うためには“歌うための理由”が必要になる。表現したいものがあって、初めてアーティスト活動が成立する。だから、ライブに参加してくれるお客様にちゃんと表現したいものが伝わっているのか、点検することが大切になってくる。
昨今では、表現力のある歌手や歌の上手い声優も登場して多様化している。今回紹介した方法で、自分の推しの活動をチェックしてみて、推しが伝えたいものが本当は何なのかを考えてみるのも面白いだろう。